空きっ腹に酒ゆきてるの「酒でも飲まなきゃやってられん」第14回～ぬくもり

Posted by 田中幸輝 | On 15 12月,2019 | In Column

空きっ腹に酒ゆきてるの「酒でも飲まなきゃやってられん」
第14回　ぬくもり

毎朝「くああ、四肢と脳が連動せん…致し方ないがもう一度眠ろう」
と不本意な二度寝を強要される大変心苦しい日々を過ごしている泥は私。
それもこれも全て寒さのせいです。否、寒さと自分のだらしなさのせいです。
だらしなさに関しては己の精神力との闘いなのでこれは乗り越えるとして(禁酒1ヶ月耐えれなかった男の発言)、問題は寒さですよ。

今朝も本当は朝七時に起床していましたが、布団から這い出したのは十一時でした。
その間私が何をしていたかと言いますと、はは、縮む一方の脳をフルに活動させて、このコラムを仕上げようと思いつつ、思いつつですが、ボートを走らせるゲームアプリを起動させたり枕元に置いてあった漫画を読んだりしてぎゅんぎゅん脳を縮こまらせていました。たはは。

なんとも情けない笑い声がでましたが、どれもこれも寒さのせいなんです。否、寒さと己の精神力の弱さのせいなんですな。精神力に関しては己との勝負なのでこれは乗り越えるとして（禁酒を諦め減酒に挑んだ翌日に泥酔し終電を逃した男が言っています）、寒さをのりこえるにはこれやはり温かい何かが必要。

しかし私は根っからの乾燥嫌いでして、エアコンなどに頼ろうもんなら一瞬で鼻の穴の奥がカリカリしだし、目はシパシパ、喉はガサガサと、すべての擬音が合ってるのか不安ですがそういう状態になってしまうのでこれはなるべく避けたく、かといってストーブっちゅうのは温度の調節がむつかしい為に温かいを通り越して熱いになることがたまにあるので私はあまり好きではありません。

ここは外部からの温もりに頼るのではなく、内臓から温めてやらんといかん、そう思いませんかねと掃除機をかける妻を呼び止めてわざわざ話しかけたところ
「早く起きてください」と当たり前の事を平然と言って退けられたので、恥ずかしさのあまり体が熱くなり私は無事飛び起きることが出来ました。めでたしめでたし。

と、ここで終わるわけにはいきませんので軌道を修正しますが、起きてもやっぱ寒い。
寒さを凌ぐ為に内臓を温めるなら、やはり温かい飲み物を摂取することが一番手っ取り早いじゃありませんかってんで私はキッチンに行き梅酒を手にとりました。

日本酒の燗ってのは絶妙で、熱くしすぎると香りが飛んじゃったりしてとても加減が難しいのですが、お湯割なら比較的簡単に美味しく作れるってのは僕の持論。
酔いたいから飲むというよりも体を温める為に飲むので、真昼間から酒なんか飲んで愚の骨頂やねとか思われても私は平気。はは、言うとけとか思いながら寒風吹き荒ぶ窓の外を眺め四杯目です。酔うたでしかし。

お湯割は湯飲みで飲みたい派です。

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