cinema staff presents「OOPARTS 2015」密着レポート

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10月3日、朝9時50分。晴天。club-Gのある柳ヶ瀬の商店街は「ぎふ信長まつり」で既に賑わいを見せていた。club-Gの前で中の様子を窺っていると、三島想平が缶コーヒーを片手に速足でやってきた。彼の案内で、club-Gに併設されているフードコート兼休憩スペースへと入る。広さは中学校の教室をひと回り、ふた回りほど大きくしたくらいだろうか。入り口の右手にはクローク置き場、左手には「OOPARTS2015」と白いペンキで描かれたフラッグがある。去年はビニールシートだったが、三島いわく今回は「採算度外視で」今年のテーマカラーであるオレンジ色の立派な布が用意されていた。入り口の向かいに、バンドの物販とフードコートとして協賛店舗の2店が出店。その裏がバックヤード、バンドやスタッフの荷物置き場になっていた。打放しコンクリートで薄暗い内部。抉れた床や、機器をはずしてそのままの配線や木の壁が見える。なんだか廃墟を利用した秘密基地のようだ。バックヤードスペースには休憩スペースと同様の椅子と丸テーブルが。三島は荷物置き場などを案内してくれたあと、丁寧に有志のボランティアスタッフを紹介してくれた。

今年のOOPARTSの有志は岐阜在住の若いバンドマンばかり。三島は彼らを先導する。その様子は学生時代によく見かける部活の先輩後輩のような関係性で、三島のもとに駆け寄るバンドマンたちの姿勢や態度を見ていても、cinema staffというバンドがとても大きな存在であることが感じられた。彼らは機材を運び入れたりライトを設置したりと、着々と設営をしていく。三島はホール、楽屋、バックヤードを行ったり来たり。そのたびにこまめに有志のバンドマンたちに声を掛けていく。この気配り、やはり彼は兄貴分、リーダー格なのだなと思う。残響のスタッフが物販の準備をする裏で、辻 友貴はあぐらをかきながらのんびりと弦を張る。三島も機材の調整をし、その様子を有志のバンドマンが覗き込む。彼もベーシストだろうか。ふたりは楽しそうに機材トークをしている。そしてある程度ライトの設営が終わり、三島は「去年より物販スペースが明るくなったね」と笑顔を浮かべていた。そのあと「沖さんも良かったら、フラッグにメッセージ書きこんでください」という三島の言葉に誘われフラッグの前へ。彼の案内で、ペンを手に取りキャップを外したが、その瞬間ふと思う。「まず最初に書くのは三島さんでしょう」、わたしがそう言うと、その場にいた有志バンドマンたちとオフィシャル参加していたカメラマンのヤオタケシが、一斉に頷く。三島は「俺(が最初)?」と言いつつ、フラッグにサイン、日付と共に「今年もありがとうございます!!」と書きこんだ。

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11時過ぎに飯田瑞規がバックヤードに現れた。三島は設営中に自身のパソコンを広げることも多く、このときは会場の転換中のBGMの選曲をしていた。そんな彼の周りに後輩のバンドマンが3人ほど集い、慕われている様子が微笑ましい。リストバンド交換時間にもなると、club-Gの外にはもう行列が。サウンドチェックが始まったころ、久野洋平が会場入り。12時半を過ぎるとスタッフチームも少々慌てた様子でせかせかと動く。三島はてきぱきと搬入指示をしていく。すると12時45分にSAKANAMONとねごとが会場入り。親交の深い3バンドで賑わうバックヤード。飯田が持ってきたキックボードで久野とねごとの澤村小夜子が遊んだり、飯田とねごとの蒼山幸子とSAKANAMONの木村浩大が3人で写メを撮ったりと、一気に空気は仲のいいサークルの部室のように和やかだ。東京で出会った仲間を岐阜に連れてくる、なんて誇り高く美しいことだろうか。

13時過ぎに開場すると、物販には長蛇の列。この日限定のOOPARTSグッズが売れているようだ。盛況する物販&フードスペース。三島は慌てて弁当をかきこみ、飯田はフードを出店していたGOLDEN KITCHENの店長と談笑している。どうやら店長は、10年前の飯田のアルバイト先の店長だったらしい。飯田は「10年前はこのお店じゃなくて。今は独立して、GOLDEN KITCHEN以外にも店舗を持ってるんですよ。まさかこんなすごい人になるとは」と笑う。そしてGOLDEN KITCHENのカレーを昼食にしていた。活気と和気藹々とした空気があふれる様子を見ていて、ふと感慨深くなったわたしは「やっと来れました」と三島に零す。すると彼はちょっと照れながら得意げな表情で「この感じね、なかなかいい雰囲気でしょう」と言った。その顔がとても眩しかった。

>>cinema staffへの敬意と信頼が溢れる出演者の熱演の模様をレポート

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