空きっ腹に酒ゆきてるの「酒でも飲まなきゃやってられん」第1回~コラムを書くということで

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空きっ腹に酒ゆきてるの「酒でも飲まなきゃやってられん」
第1回 コラムを書くということで

 

コラムを書くということで、頭を抱えています。

僕はロックバンドのボーカルですので「自由に踊るのだ!自由自由!踊り踊り!」とバカの一つ覚えのように自由にダンシングしておりまして、そんな調子ですので当然人様に何か提言・助言出来るほど脳内は整理されておりませんし、辞書を引くということも長年していないので誤字や誤認識で世間に恥を晒すという可能性も大いにありえます。

そして万が一それが読者の方を傷つけSNSなどでバッシングされ所謂「炎上」するようになってしまえば恰好の笑い者。親族からは絶縁され、小学生から石を投げられ、犬には噛まれ、ゴリラに殴られ、僕はもう近所をうろつくことすら躊躇うようになるでしょう。さらにこのコラムという職業には締切という地獄のようなタイムリミットが設定されているのです。僕はロックバンドのボーカルですので「何かに縛られて生きるなんてのはまっぴら御免だ」という内容の歌詞を軽快なサウンドに乗せて歌唱するのですが、そんな人間が期日を設定されて果たして守れるのか。守れなかった場合はこれもまた同じく世間からバッシングされゴリラに殴られる結末が待ち受けているのです。恐ろしいことです。

では何故引き受けたのかと言いますと、まぁとても単純なようで複雑な心情がそこにはあるんですが…簡潔に纏めると「僕コラム連載持ッテルンスヨー」が言いたかったんです。周囲の人間に「連載始マッタンダネ。読ムヨ。」と言われたかったんですよ。例えばコラムの連載を持っているボーカルと持っていないボーカルが並んだ場合やはり前者の方が「何だかスペシャルな人」感が増すじゃないですか。「人様に頼まれて物書きのようなこともしております。」と言うと世間はきっと「ただの自由ダンス人間だと思っていたけど、インテリジェンスな一面もお持ちなのね!」と思うはずだし、そう思われる方が気分がいいに決まっているじゃないですか。

そもそも世間一般にバンドマンは好きなことばかりやった挙句打ち上げと称して飲酒ばかりして本当にダメな人間の集まりだと思われがちで、いやね、ホントその通りなんだけど、そういうのは実は側面であって本来はもっと真面目に物事を判断しながら誠実に生きているんだよというアピールがしたかったんです。僕だけは違うんだぞと!だから引き受けたんだけど、さっきから酒ばかり進んで筆が一向に動かないのは何故だってそりゃそうだ飲酒。アルコールが頭に回ってきてこれはこれで気分がいいけど何にも纏まらないからまいったね。いや、「まいったね」やあらへん。書かな。

とまぁ、ここまでそもそもテーマすら思いつかない状態で頭を抱えてたんですが「酒でも飲まなきゃやってられん」というタイトルなので一応このコラムのテーマは「お酒」にしようかと思います。前半で愚痴を書き殴って、それを流し込む本日のお酒はコチラですなんて紹介すれば、ちょっとはコラムっぽくなるんじゃないでしょうか! ね! なるよね! なってるよね!(酒が回って強気になっている) かーっ! これならコラムを書くという理由で飲酒が出来るので、昼から飲んでいても「いや、これはコラムの為の取材みたいなもんで…」と言えば格好がつく。こりゃええやんけ。あんまりお酒詳しくはないんだけど、ここはひとつ知識より情熱ってことで。いいじゃないですか、ね、旦那。

skpprnsk_column1というわけで本日第一回目の飲酒は「日本酒」です。宅の冷蔵庫を開けると普段はケチャップや牛乳が陳列してある棚に立派な四合瓶が場違いな感じで佇んでいたのでこれを即座に救出して、きんぴらごぼうとやっています。この白鶴の大吟醸、さっきからお猪口に入れてカコカコ飲んでいたんですけど、裏面に「ワイングラスに入れてお飲みください」と書いてあったのでやってみたら、なんだかさっきまでとはまた違った味わいで少しフルーティーさが増したような気になります。こんな汚れ芸者でも違いがわかるので皆さんもやってみたらどうですかって提案して偉そうですみません。是非。

しかしまぁせっかくワイングラスで飲んでいるのにタッパーに入ったきんぴらごぼうがツマミだなんて洒落っ気に欠けるじゃありませんか。ここはひとつチーズみたいな西洋のツマミでも用意しようかしらと思いついたら冷蔵庫にクリームチーズ。だけどいくらワイングラスとはいえこっちゃワインを飲んでるわけじゃねぇんだよ? 酒だよ酒。Japanese Sakeだよ。果たして合うのかね…うーむ…いやぁ…しかし…ええい! 悩んでたって埒が明かねぇ!

なんて江戸っ子(本当は関西人です)みたいに出したクリームチーズが抜群に合うから驚きました。いやマジで合うの。すんげえの。クリームチーズでまろやかになったところに日本酒が入ると一瞬キリッとするんだけどそのあとお互いの甘さが混ざって口中に広がってそれが溶けそうなぐらい柔らかい味なんです。そのあと鼻からさっきのフルーティーがぬけてふんわりして一度で色々な味わいが楽しめます。くああ。幸せってこれのことね。そうなのね。

で、インターネットで調べたら結構皆やってて、僕はただの時代遅れの素っ頓狂だったということが判明。うるせえ! 遅れてても発見したんだから! ほっとけ! でも本当に美味しいです。元々日本酒って日本と付くぐらいなんで和のモノ感が強くてどうしてもそういう雰囲気じゃないと飲む気にならないというか、ツマミも固定されちまうなぁなんて考えてたんですけど、こうやって一度体験してしまえばどんどん他の食べ物でも試したくなりますね。

「何かに縛られて生きるなんてのはまっぴら御免だ」なんてことを唄っていたくせに、固定概念に縛られていたのはそんな私自身だったのです。どひゃあ。しかしよくよく考えると固定概念があったからこその気付きなわけで…。本来日本酒とは和風のツマミとやってこそナンボのお酒なのだという「縛り」が自分の中にあったから、こうして新たな発見に感動するんです。

「クリームチーズと日本酒絶対合うよねー。そうだよねー。」
「たしかにー。」

なんてなんの疑いも無く、爽やかな大学生のサークルみたいなノリで語尾を伸ばしながら飲むより何倍も感動したはずです。つまり「縛り」があってこその「解放」なのです。「まっぴら御免だ」と僕が歌う為には日常に置いてやはり少しは何かに縛られて生きていくということが大切なんです。大切なんだけど昼から酔っぱらっていてこれじゃだめだ。しあわせだ。明日からはまた何かに縛られます。ぎゅううあ。おそまつ。

 

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◆Release Information
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『酔.ep』
2018.03.16 Release
¥1,000 (税込)
SKLB-0001 | 酔犬レーベル | 会場限定盤
[Track List]
01.血が走るのがわかった
02.グッドラック飢渇
03.Raw Like Sxxt! feat.森心言

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