4DJと2アーティストが出演、楽しさを追求した「MIDNIGHT TOYBOX!!」対談

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L → R
TATZ(Alegre) DJ
工藤 マサヤ(Music Thanks) DJ
大島 あゆみ 主催者

インタヴュー・文:沖 さやこ
写真:桜井 杏樹(東放学園音響専門学校)
取材協力:渋谷HOME

12月6日に渋谷LUSHで開催される「MIDNIGHT TOYBOX!! vol.1」。スカ中心のオールナイトDJイヴェントだ。このイヴェントはDJだけではなくライヴもあり、そしてそのライヴアクトも大道芸や新しいスタイルの提示をするアーティストだったりと、一般的なオールナイトイヴェントとはだいぶ違う趣がありそうだ。主催者であるライターの大島あゆみ氏はDJダイノジが主宰する「ジャイアンナイト」のスタッフとしても活動していた経験もある多彩な人物。その彼女と、DJとして出演するTATZ氏と工藤マサヤ氏で対談取材を行った。共通の知人は多いが一度も会ったことはなかったというTATZ氏と工藤氏。大島氏を中心に、開催までの経緯、意気込み、スカの魅力、DJイヴェントの面白さを語ってもらった。「DJイヴェントに行くのは少しハードルが高い」と思っているかたも、3人の話を聞けば少しその価値観が変わるかもしれない。


プロフィール

大島 あゆみ
2008年専門学校ESPミュージカルアカデミーを卒業。編集プロダクションに就職し、音楽誌やファッション誌などの編集者として活動。2011年より、フリーランスライターとして活動を始める。2012年より、DJダイノジが主催するDJイヴェント「ジャイアンナイト」に制作スタッフとして参加。ルーツであるヘヴィミュージック系の公演を中心に携わる。

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ライヴハウス/クラブを問わず都内の様々なスカ/レゲエイヴェントでDJを始める。スカ、パンク、ファンクの生バンドを好み、ルーツを追求して行く過程で出逢ったジャマイカンスカ、レゲエ、ラテン、ダブ、ロックを軸に雑食でRUDE。バンドのサポートやイヴェントオーガナイズも手掛ける。RIDDIMATESと共催する不定期イベントRHYTHM TOMODACHI、ジプシースタイルワールド常夏ミュージックパーティーVIENDA!への参加、Alegre、UP&UP、VERSION CITY、と色の違う3本のレギュラーイヴェントを中心に活動中。

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工藤マサヤ
ライヴイヴェント「Music Thanks」のオーガナイザー、DJ。「好きな音楽をたくさんの人に届けたい」という想いから活動を始める。現在は音楽に限らず自分が好きなものを積極的に広めて行きたいという思いのもと、アイドルグループ「Qam」の総合プロデューサーも務め、近ごろ7110(DOACOCK)作曲、自身が作詞を手がけた「キミとふたりで」を発表。

 

 

 


統一感がないところでいろんな楽しみ方ができたらいい

――イヴェント立ち上げの経緯は?

大島:自分自身10代の頃からジャンル問わずいろんなライヴイヴェントに行っていて。2年前からジャイアンナイトに携わるようになり「イヴェントはこうやって作るんだ」と学ばせていただいたなかで、自分がイヴェントでやりたいことが具体的に見えてきたんです。今回ライヴアクトで出てくれるEPPAIさんはひとりでいくつもの楽器を扱って音を作る大道芸なんですけど、ひとりでやっているというよりは見ている人にどんどん楽器を渡して一緒にセッションしようよ!というところがあって。REI MASTROGIOVANNIさんもスカの中でもかなり新しいスタイルを提示しているかたで。なのでステージもフロアも一体になって楽しめるイヴェントにしたいなと思ってます。

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工藤マサヤ(左)と 大島あゆみ(右)

――大島さんは幅広く音楽をお聴きになっていますが、それがスカになったのは?

大島:わたしが高校生の頃に丁度東京スカパラダイスオーケストラが活躍しているのを見て、そこからスカを知って好きになって。オレスカバンドさんもわたしと同世代だったり、自分にとって身近なかっこいい存在というか。それから自分が好きだなと思う曲に、スカやレゲエのテイストが入っていることが多かったり、フォークでもカントリー調のものが好きだったり、ワールドミュージックのテイストの曲調が好きで。そのなかでいちばん気持ち良く踊れて楽しいのがスカ!というのが無意識にあって。それでスカになりました。スカは金管楽器特有の華やかさがあるし、ひとりひとりの生き生きとした演奏を感じられると思います。

――ブッキングはどういう流れで?

大島:まずmotchは、初めて彼女のパフォーマンスを見たのは去年で。DJやりながらダンスをするんですけど、すっごいキレなんです。そしたらDJ中に踊りすぎて転んで前歯折ってものすごい流血してて……というそれが彼女の第一印象で(笑)。男らしいDJなんですけど、女性らしい柔軟性もあって、DJでも子供とも楽しく空気を作れる人です。もともとの知り合いであるポンニシノくんが「やります!」と快諾してくれて、そのあとLUSHさんに紹介していただいたのがTATZさんで。それでDJを見させていただいて、いろんなイヴェントにも定期的に出演されていて、すごく頼もしい!と思って是非お願いしたいなと。スカだけでなくオーセンティックなものもお詳しいので。

TATZ:大島さんが来てくれたときは生で演奏にダブ処理をするバンドを流していた、すごく濃い月で。そこで気に入ってくれたのがちょっと面白かったなと。

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TATZ

大島:昨日もTATZさんが出演されるイヴェントにお邪魔して。ロックステディやスカ、レゲエをたっぷり聴いて「ワールドミュージックは楽しいな! もっといろんなスカやワールドミュージックを掘り下げたい!」と思えました。それで、マサヤくんは元ジャイアンナイトのDJなので、身内っぽいと思われるかな……と思ったんですけど、そういうことをなしにして「どういうイヴェントが楽しいか?」という「楽しくなること」を考えると、やっぱり声を掛けるべき人だ、出てほしいなと思って。

工藤:僕も昔からスカは音楽のジャンルのなかでいちばん大好きなので。大島さんともジャイアンナイトで以前から付き合いがあって、「大島さんがやるというなら全然出ますよ!」って即OKでした。大道芸のEPPAIさんが出演されるのも面白いなと思って。スカイヴェントにこういう人が入ってくるのはなかなかない機会なので、そういうところは新しいし魅力を感じました。

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工藤マサヤ

TATZ:僕がやっていることは小さいところで細々としていて、アングラなことなので。(「MIDNIGHT TOYBOX!!」に出演する他のDJやアーティストは)スカという柱は一緒でも、とちょっと違うフィールドでやっている人たちなのかなと思って。だからそういう開けたところに出させてもらうのはちょっと面白いなと思って。それで参加を決めました。同じスカをかけてるイヴェントでも、僕ら(のチーム)のイヴェントのお客さんより今回のイヴェントに来るお客さんのほうが年齢層が絶対若いと思うんですよね。

大島:TATZさんはアングラとはいえ、すごく楽しいDJですし、深いんですよね。ルーツミュージックを主にかけているかたなので、その魅力を届けてくださると思います。マサヤくんはノリが魅力かな?(笑) 同じスカでもスタイルの違うDJさんで、どちらも好きなリスナーさんもいらっしゃれば、どちらかしか行かないかたもいらっしゃると思うんですけど、わたしはどっちも好きだし楽しみだし、「MIDNIGHT TOYBOX!!」というイヴェント名には「統一感がないところでいろんな楽しみ方ができたらいいね」という意味も込めているので。こういう出演者の皆さんが揃ってくださってありがたいです。

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