cinema staff 【切り札】【deadman】

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cinema staff「切り札 / deadman」MV(Special Edit)

「ひ、光の護封剣だ!!!!!!!!」

このMVを見た時、僕はそう叫びました。

【切り札】は人気カードゲームアニメ『遊☆戯☆王ARC-V』の主題歌。メンバーソロのシーンでライトに囲まれてる姿が本当、『遊☆戯☆王』に出てくる魔法カード「光の護封剣」に見えて「3ターン攻撃封じられてる……」と思ってしまうので、ネタがわからない方は是非初代『遊☆戯☆王』をご覧になってくださいね(ダイレクトマーケティング)。ここぞという時に主人公の遊戯を助けてくれる魔法カード「光の護封剣」は、まさに切り札ですよ! ……はっ! だからあの演出……!? という深読みはさておき、MVの構成はバンド全体とメンバーソロのシーンに分け、セットはそのままというシンプルな内容なのですが、楽曲とメンバーの演奏姿、カメラワーク、編集の息が揃った「背景は代わり映えしないけど見てて飽きない」MVです。メンバーの皆さんの騒々しい、もとい、激しい演奏スタイルにもぴったり。

しかし『遊☆戯☆王』の主題歌のタイトルに「切り札」という言葉を持ってくるのがニクいですよね。もうタイトル聞いただけでデュエリストとしては「お、おおおおおお」となりました。『遊☆戯☆王ARC-V』ではD・ホイールというバイクに乗ってデュエルをするスタイルになっているのもあって(バイクに乗ってやるカードゲームって何?と思ったかたは是非アニメを見てみてくださいね!)、演奏もバイクに乗る疾走感もあるところが良く、そして何より、出だしの〈さあ今だ、かざせよ切り札。〉という歌詞に、僕はもう感動したんですよ。

今まで『遊☆戯☆王』のデュエルって「デュエル……それは……卓についた二人だけの世界……周りはただ、仲間が勝つことを信じて祈るのみ……そう、それがデュエルの世界……」という感じなんですけど、『遊☆戯☆王ARC-V』ではエンタメデュエルという(エンタメデュエルって何よと思った方は是非アニメを見てみてくださいね!!)、デュエルを見ている人も楽しませるスタイルを導入していて。そこに「さあ今だ」って言葉が入ると、1対1の戦いだけでなく周りの人も一緒に戦ってる!みたいな感覚が強いんですよね。そのあたりがARC-Vの世界にぴったりだなーと。歌詞も『遊☆戯☆王』の世界を盛り込みつつ、でも『遊☆戯☆王』を見ていない、知らない人の心も後押ししてくれるようなエールがこもった内容になっていて、そのバランス配分が素晴らしいです。人の心に寄り添える言葉を綴れるって素晴らしいと思うんですよね。

あと、〈その後は自分次第だよ。〉の「だよ」ですよね。ここ、音的には「さ」でも良いし、意味も変わらないんですけど、「さ」になると達観した感が出るんですよね。エヴァでいう渚カヲル君のような感じになるんですよ。ガチもう導いちゃう系になるんですよ。いつの間にか手を差し伸べてくれる、”この先の景色を知ってる”系ですよ。だからここを「だよ」にすることによって、肩を並べて歩いているような、身近な感じが沸くんですよね。「一緒にこの先の景色を見ようよ!」と励ましてくれる感じが、素直で明るくて、ARC-Vの主人公の遊矢を感じます。遊矢も泣き虫だったりなんだったりで最初から優秀な子ではないんですけど、仲間と出会って成長していっていて、そういう遊矢の人間性が歌詞の「だよ」の部分から感じられて良いなぁ、と、デュエリストは思うわけですよ!!(遊矢感がわからない方は是非『遊☆戯☆王ARC-V』を見てみてくださいね!!!)

ちょっと語ってしまいましたが、つまるところ、「遊戯王、そしてARC-Vファンとして“切り札”というタイトルと、あの歌詞と、この曲が、このタイミングで聴けて、僕は嬉しいです」と、いうことです。

お楽しみはこれからだ!

しかし【切り札】と【deadman】のMV、つなげ方に違和感がないなぁ……。【切り札】が光なら【deadman】は闇って感じで……闇……そう、『遊☆戯☆王』で敵のモンスターが闇の中に隠れて姿が見えず、攻撃が出来ない!って展開が過去にあったんですけど、その闇を払ってピンチを救ってくれたカードが、やっぱり「光の護封剣」なんですよね。

……ひ、光の護封剣だ!!!!!!!!(ここに戻る)

Text:沖 丈介

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