GEEKSTREEKS 『オブソリートジレットのすべて』

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MINI ALBUM(CD)
GEEKSTREEKS
『オブソリートジレットのすべて』
2017/03/08 release
Erectile Dysfunction Records

 

荒野を駆け抜けた先に見出した、一筋の希望と誓い

2005年に結成し、ライヴを中心に活動を続けてきたGEEKSTREEKSが、2017年春、1年9ヶ月振りの新作となる2ndミニアルバムを完成させた。今作は激情に溢れた彼らのパフォーマンスが音だけでもありありと目に浮かぶ。やさぐれ立ち、眼前の景色の肌理を荒げる猛々しさが、清々しいほど爽快だ。まるで5人が競り合うかのように疾風のごとくエネルギーを炸裂させる。特にM3【パーラーメタル】は、音の残像だけでなく韻を踏んだ歌詞をも耳の奥に鮮烈に残す。現実世界への宣戦布告とでもいうように。しかし、その一方でM4【Dance with me】やM5【ナイトフィッシュ】は、鮮やかでポップなメロディのうちにひりつく感傷を秘め、刹那的な感情が打ち上げ花火のように広がっていく。彼らの持つ激情のスケールが大きいからこそ、その中心に佇む優しさが垣間見える楽曲だ。荒野を彷徨える狼さながら、5匹の狼の咆哮が、夜空をつん裂く。(柴 萌子)


トワイライトシンドローム/ GEEKSTREEKS【MV】

 

ロマンとユーモアと激情が作り出す夜明け前のリアル

こんなに青春真っ只中と言わんばかりの瑞々しい音色を出しておきながら“オブソリート”だなんて、洒落が効きすぎている。バンドにとって1年9ヶ月ぶりの新作であり現メンバー編成での初作品。夕方から夜における5つの風景を綴った楽曲、そのどれもが憂いを帯びながらも夜明けを掴みかかるようなエネルギーに溢れている。M1【トワイライトシンドローム】やM2【ヴィクティム】のように、彼らの十八番とも言えるハードコアをポップに消化した、喜怒哀楽を一挙に放出する嵐のような音像はもちろん健在。今回はそれに加え、遊び心が顕著だ。M3【パーラー・メタル】は要所要所の往年のメタル的ギターやドラムフレーズが痛快。だが単なるハードナンバーで終わらせず感傷性のあるファルセットのコーラスや日本的なメロディを用い、M4【Dance with me】ではメランコリックでありながらリズミカルで包容力のあるサウンドスケープにシャウトや祭囃子を盛り込む。この天邪鬼感や少年性のあるギミックも全部含めて、彼らの持つロマンチシズムなのだ。M5【ナイトフィッシュ】はその成分を素直に抽出した純度の高い楽曲で、音に浮かび上がるそのあどけなく無防備な笑顔が眩しい。最新型ならではの美しさもあるが、オブソリートなものでしか出せない輝き、気付けない煌めきは間違いなくある。紆余曲折のバンド人生のなかで、GEEKSTREEKSはそれを手にしたのではないだろうか。どの音にも通う強い想いに、胸が焦がれる。(沖 さやこ)


GEEKSTREEKS/ヴィクティム【MV】

 

◆Disc Information

GEEKSTREEKS/2nd mini AL
『オブソリートジレットのすべて』
1.トワイライトシンドローム
2.ヴィクティム
3.パーラー・メタル
4.Dance with me
5.ナイトフィッシュ
2017.3.8 on sale
PRICE 1500yen
Erectile Dysfunction Records

◆More Information
GEEKSTREEKS official website
GEEKSTREEKS official Twitter

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