コントユニット・モノスグランデ小山耕太郎の「コラマず」第13回~目で聴くの難

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コントユニット・モノスグランデ小山耕太郎の「コラマず」
第13回「目で聴くの難」

 

今回のテーマは、「音楽とビジュアル」です。

この「ビジュアル」は容姿であったり、ミュージックビデオ等の映像であったりするわけですが、ビジュアルはやっぱり重要です。こめかみにボルトが埋まってる歌手がいたら「あれは、フランケンシュタインが作った化け物じゃないか?」と、せっかくのバラードが耳に入ってきません。ビジュアルは、音楽とは離れた位置にありつつ、プレゼンツールとしては超絶便利なものであります。

僕は私立恵比寿中学というアイドルグループが好きなのですが、やはり楽曲を聴かせるためにまずはビジュアルで視聴者を掴まえるという意味合いはデカいわけです。また曲のイメージによっては、そのフレーズを歌っているメンバーのキャラクターとリンクして、より深層へ入り込めます。

ではミュージックビデオは音楽のどういった部分を担っているでしょうか。五感の割合から考えれば人間は8割以上を視覚情報から得るらしいですから、とうぜん音楽を視覚化してもらえると断然理解が進むし、注目するのです。


私立恵比寿中学 『スーパーヒーロー』

「そういう土台を作ってあげると、聴覚から得る情報もしっかりと入ってくるんだね博士!」

のぶお君も、ちゃんと理解できたようですね。でも自己紹介もなしに急にでてくるのはやめて欲しいものです。ちなみにのぶお君は赤鬼の子供なので顔は凄く怖いです。だからこの場合は視覚効果が無くて良いのです。

逆に、コントを視覚を封じたうえでやるならば、セリフに組み込む補足情報も多くなりますしすごく難しいのです。だから、瞼を縫い付けるのはやめてください。僕を見てください。

例えば雨宿りをしているコントなら、少しせり出したトタン屋根のセットがあったらそこに雨音を足す。これで雨宿りの状況はわかりますね。でもこれを音のみで表すならば、トタンに打ち付ける雨音に「天気予報では降らないって言ってたのに」とセリフをまわす必要が出てきます。ここでセリフを「ドラムセットをローンで買いました」にすると不思議と、技術ゼロのドラム音に聞こえるはずです。もしくは「ハフッハフッウフッ!」にすれば鮭のホイル焼きをほおばってるのぶお君の姿が目に浮かびます。

きっと、ビジュアル(MV、ジャケット)の使い方はマネージメントにも大きく影響するでしょう。同じ曲でもジャケットを夕日にすれば切なく聴こえるかもしれない。学生カップルにすれば10代の女子に共感を得やすいかもしれない。蟻塚にすればチンパンジーが棒を探し出すかもしれない。鏡にすれば眉毛を抜くかもしれない。

「その曲のイメージの方向性を最初に示すのは、もしかしたらビジュアルなのかもしれませんね。田代のぶおです。」

のぶお君も少し大人になったようですね。よかったです。

小山耕太郎

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