マルチクリエイター・白神真志朗が切り取る“満たされていない人々”の生活
◆力を貸してくれる人がいるのは、幸せなこと
――音楽だけでなく、美術もできる真志朗さんがwith The Creatorsという体制で活動しているのはなぜなのでしょう?
自分ひとりだと自分自身の美学を追求できる良さもあるんですけど、それよりは第三者の目線や価値観を入れて客観的な価値を担保したいんですよね。複数の人間のアベレージが高いものが作れたら、より多くの人にとってアベレージの高いものになると思う。それが客観性だと思うんですよね。映像やサイトを作っている桃之字さんは映像作りに、ミックスエンジニアの佐藤香奈さんはミキシングに、ジャケットデザインをしてくれた駒澤 零さんは絵を描くことを専門にしているから、僕よりもたくさんアンテナを持っている。
――その筋の専門職であるプロに任せるということですね。
ソロアーティスト活動ではあるけれど、「ドラム叩けないから叩いてよ」と頼むような、バンドをやっている感覚に近いですね。さっき客観性とは言ったけれど、プロフェッショナルの人たちの力を借りると自分自身の主観でも中長期的に見ていいものになると思いました。こうやって力を貸してくれる人がいるのは、幸せなことですね。チームみたいにできたらいいなと思って、白神真志朗 with The Creatorsという名義にしています。
白神真志朗 「雨が降るから、今日は」 アルバムクロスフェード
――ここのところライヴはお休み中ですが、先ほどちらっと出たお話だと、のちのちライヴをやろうと考えてはいらっしゃるんですよね?
いまライヴの環境を作っているところです。まずは自分ひとりでどこまでできるか試してみようかなと。試験段階なんですけど、隣のブースでソフトを使ってみたり、アコギを使ってみたりしています。そこで「ドラムが欲しい」と思えばドラマーに声を掛けてみようかなと思っていますね。
――これがやりたい!という意志のもと始まったソロ活動ではないとしても、結果的に真志朗さんが元来持っているものが生かされて、哲学の反映された作品が出来上がるというのも、導かれるようで面白いものですね。
そうですね(笑)。本当はラウドロックも大好きなのに、声質的にラウドロックが難しいという……(笑)。
――ははは。先ほどおっしゃっていたように、長く愛される作品になると思います。
何年か前に聴いていた曲を聴き返して「やっぱりいいな!」と思う瞬間は、新しい音楽を聴いて衝撃を受けるときと同じくらいうれしいものなんです。だから自分自身の音楽でもそういうことが起きればいいなと思っています。それが実現できれば、僕がミュージシャンとして正しいものを作れていたという証拠になると思う。これからもそこを目指していきたいですね。
◆Release Information
2nd mini album
『雨が降るから、今日は』
2018.8.14 release
配信版 ¥1,500
オリジナル冊子付きパッケージ版 ¥1,700
EDEN-003
[Track List]
1. ピロートーク
2. one night
3. 生きた心地
4. タイムアップ
5. ワンルーム幸福論
6. 理由
購入:
Amazon(パッケージ版)/Amazon(配信版)/iTunes Store
ストリーミングサービス:
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