生まれた場所に何かを返したい――cinema staff 三島想平が語るDIYな自主企画フェス「OOPARTS」の未来(前編)
岐阜は盛り上げ甲斐のある場所
――2014年は協賛店舗を回るスタンプラリー、こちらは集めた人には三島さん特製「OOPARTS 2014 オフィシャルサウンドトラックCD-R」をプレゼントするという企画で。あとは出演者による、協賛店舗での弾き語りライヴや、ライヴハウスでのツーマンなどのプレ・イヴェントの開催など、たくさんの工夫が見られました。
あれは「OOPARTSの日だけ単発で集まるというよりは、お楽しみ企画があるといいよね」という話があって、実験的でもありました。協賛店舗で行ったプレ・イヴェントは「店舗にもっと利益をもたらしたほうがいい」と山口さんがおっしゃったことがきっかけで急遽やることになったんです。「岐阜の店で岐阜の人がライヴをやる」ということに大きな意味があると思いますね。スタンプラリーは携帯電話でQRコードを読み取って集めるものなんですけど、あれはデザインをやってくれたScott Allenがもともとアプリとかを開発するのが得意で。「やってみたい!」と言うので、全部おまかせしてみたんです。あれは割と強制的に店に行かせるシステムではあるんですけど(笑)、スタンプ集めのためであっても顔を出してもらえるだけでも、お店的にはうれしいと思います。あれは結構面白くて、やって良かったなと。ちょっと反省点は多いですけど。
――反省点?
やっぱりスタンプを集めるためだけにアパレルのお店に入るのはハードルが高いという人がいましたね。「もうちょっと気軽に入れるところでないと困ります」とか。僕もその気持ちはわかるので、確かにそうだなと。男性のアパレルのお店が多かったのもあったので、店舗のバランスを考えないといけないなとも思いましたね。
――当たり前と言えば当たり前ですが、そういうところまで考えなくてはいけないのはやはり大変なことですね。
大変は大変ですけど、自分たちがやりたくて勝手にやってるんで(笑)、クリエイティヴで楽しんでやってますね。
――素晴らしいです。OOPARTSを取り巻くすべてが岐阜という街を楽しめるものになっていると思いますが、OOPARTSを始めたことで岐阜の見えかたが変わったり、改めて気付いた魅力などはありますか?
岐阜の人はみんな岐阜にプライドを持ってやっているんですよね。それはやっぱり人がちゃんと土地に根付いているからだと思います。でもあとは取り立てて特に……(笑)。ほんと、いろんな取材で何百回と「岐阜の魅力は?」と訊かれてきてるんですけど、即答できたことがなくて……でも確かに愛してますし、やっぱり岐阜じゃないとだめなんですよね。なので、盛り上げ甲斐のある場所だなとは思います(笑)。
――はははは(笑)。
もともと「自分が岐阜の名物になったるぞ!」と思ったのがきっかけなんで(笑)、「岐阜にOOPARTSあり」というふうになれるまで続けていきたいですね。でも別に僕がオーガナイザーじゃなくなってもいいし、誰かが継承していってくれるのも全然ありだとも思ってるんです。鳴ル銅鑼(※岐阜出身のバンド。OOPARTS 2014やOOPARTSのプレイヴェントにも出演している)とかやってくれないかな? そしたら僕は「エグゼクティヴ・プロデューサー」を名乗ろうと思います(笑)。
■インタビュー後編
生まれた場所に何かを返したい――
cinema staff 三島想平が語るDIYな自主企画フェス「OOPARTS」の未来(後編)
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