BO NINGEN-2017.3.9 at 代官山UNIT

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boningen_20170309_unit1BO NINGEN
BO NINGEN JAPAN Tour 2017
2017.3.9 at 代官山UNIT

殺されてしまいそうなくらいハートが震えるとは、こういうことだ

取材・文:柴 萌子
撮影:Yosuke Torii

 

ロンドンを拠点に活動する日本人ロックバンドBo Ningenが、半年ぶりに日本に帰ってきた。大阪と東京でワンマンライヴを敢行。昨年はPrimal ScreamとSavagesといった錚々たるバンドとの競演や、世界各地のフェスに出演した彼らにとって、久しぶりのワンマンライヴだったようだ。しかし、そのことすら微塵も感じさせない濃厚なショウをみせてくれた。

ステージが真紅に照らされ、Akihide Mon Chan Monnaのドラミングをバックに他メンバーも登場。1曲目【Inu】から、Vo./Ba.のTaigen Kawabeの低くうねるベースが、身体の奥底までずっしりと響かせる。一瞬にして魑魅魍魎な音の渦に引き込まれた。そこに巻き込まれてしまったが最後、もはや曲と曲の隙間など、わからなくなってしまう。派手な色彩に照らされて狂乱したステージとフロアが、まさにそれを物語っていた。とはいえ、そのお祭り騒ぎさながらのフロアが静まり返る【Ogosokana Ao】も見逃せない。Yuki TsujiiとKohhei Matsudaの2本のギターによるメロウなアルペジオがTaigenの囁きに寄り添う1曲だ。息づいたグルーヴィング、感情や衝動が迫る。

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また、この日は新曲もいくつか披露された。しっとりとしめやか、スローテンポでありながらも、彼らのスタンスからブレることのない【Silent】が印象深い。そして、本編をしめくくる【Daikaisei Part2,3】は、轟音に叩きのめされたかのような圧迫感。演奏が終わるもなお、ハウリングがフロア一帯に広がるうえに、Taigenが天井によじ登る。聴覚だけでなく、視覚にも強烈に訴えかけてきた。もしも人生で初めて行くライヴがBo Ningenであったらならば、その後どんなライヴにも行けなくなってしまうだろう。彼らのライヴを観ると、何気ない光景がとんでもなく平淡に見えてしまうからだ。

boningen_20170309_unit3アンコールはライヴ・アンセム【Koroshitai kimochi】。読んで字のごとく、鮮烈な爆音と絶叫、渾然一体となったステージとフロアに「ヤられた……」と一声漏らしたくなってしまった。雷に打たれたような、全身に慄えが走るあの感覚。「恋に落ちる」とは、まさにこのようなことを言うのだろう。世界のどんな場所でも、リスナーのバックグラウンドが何であろうと、日本語がわからなくてもどうでもいい。ハートを鷲掴みにして、混沌と酩酊に引きずり込む迫力こそBo Ningenの最大にしてかつ最強の武器だ。

◆Information
BO NINGEN official website
BO NINGEN official Twitter
BO NINGEN official Facebook

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