人情の街・亀有に音楽を――朝倉 駿×大泉スバル「葛飾スクランブル2017」開催記念対談

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ktsk_sc1人情の街・亀有に音楽を
朝倉 駿×大泉スバル「葛飾スクランブル2017」開催記念対談

朝倉 駿(kiseki)
大泉 スバル

kisekiのフロントマン・朝倉 駿が加入していたTHE SNEEZEが2013年から3年連続で開催していた「葛飾大音楽祭」。その想いを継いだkisekiの自主企画イヴェント「葛飾スクランブル」が2017年にとうとう初開催される。イヴェントのトップバッターはex.THE SNEEZEの大泉スバル。THE SNEEZEが解散してからの1年間、アイドルグループ・絶対直球女子!プレイボールズのマネージャー兼ボールボーイを務めていた彼が、この日にアーティスト活動へ復帰する。2016年のTHE SNEEZEの解散から1年強。ふたりはどんな想いを持って「葛飾スクランブル」のステージに立つのだろうか。

取材・文 沖 さやこ
撮影 安西 美樹

 

◆Profile
kiseki_a_photokiseki(きせき)
ex.THE SNEEZEのギタリスト・朝倉 駿を中心に2016年8月結成。同年10月よりライヴ活動を開始し、2017年1月4日~4月13日までに1曲入り無料音源『解けない魔法と金木犀』を10000枚を配布する「100日で、10000枚撒けるかな?」企画を実施。見事10000枚配りきり、2017年4月にはその音源を入手して予約し、音源を持参した人間のみ入場できるワンコイン自主企画ライヴ「ORCHESTRA」を開催する。7月には朝倉の声帯結節手術のため約1ヶ月間のライヴ活動休止。10月には地元亀有にて「葛飾スクランブル2017」を開催する。
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ooizumi_subaru_Aphoto大泉スバル(おおいずみ・すばる)
ex.THE SNEEZEのギター・ヴォーカル。バンド解散後はアイドルグループ・絶対直球女子!プレイボールズのマネージャーとステージでパフォーマンスをするボールボーイを兼任。月20本のライヴをこなす。2017年9月9日にチームを卒業。2017年10月5日の「葛飾スクランブル2017」から弾き語りでアーティスト活動を再始動させる。新バンドは現在準備中。
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◆亀有周辺にはライヴハウスもスタジオも楽器屋もない、だから音楽で盛り上げたい

――まず「葛飾スクランブル」の母体である、THE SNEEZEが主催していた「葛飾大音楽祭」を始めるに至った経緯を教えていただけますか。

大泉スバル(以下、大泉) THE SNEEZEはレーベルに所属していたものの、特に事務所に所属していなかったので、大きいフェスやイヴェントのオファーがあまりなかったんです。だから「もう自分たちででっかいイヴェントやっちゃおうぜ! オファーを待つよりそのほうが早いね」という話になって。でもやるからには意味のあるものにしたいから、メンバー全員の地元である葛飾区を盛り上げるとともに、葛飾から東北へ東日本大震災の復興支援をしよう――というところが始まりでした。

――葛飾区出身の高橋陽一先生がポスターの絵を書き下ろしなさったり、初年度から地元の方々の協力が厚いのも特徴的です。

ktsk_ongakusai2013

「葛飾大音楽祭2015」のポスター。イラストは漫画家・高橋陽一氏によるもの

大泉 地元で機材を運んでると見知らぬ人から「荷物多いね、大丈夫!?」と声を掛けてもらったり、葛飾大音楽祭を開催するにあたって町内会の人へ挨拶まわりをしたときも「おお、頑張れよ! 騒音? いいからやっちゃえ! いいんだよたまには!」と言ってもらったり(笑)。

朝倉 駿(以下、朝倉) 人情味溢れる街ですね。おせっかいな部分もあるんですけど(笑)、応援してくれる人は多いので。

大泉 葛飾はいい意味で「人情」のみで突き進んできた街だよね。

朝倉 そうですね。2006年にアリオ亀有という大きいショッピングモールができたんですけど、それでも周辺のお店が潰れていくという話を聞かないんですよ。個人経営でいいお店もたくさんあるし、アリオにも行くし。地元がそういう共存ができている街だというのはうれしいですね。だから俺は亀有から出なくなっちゃったんですけど(笑)。

大泉 俺は何もなさすぎて出ちゃったけど(笑)。でも帰りたくなる街ですね。葛飾を出たあとは結構ごみごみした街に住んでたので、金町とか亀有に戻ってくると「ああ、これこれ! この感じ!」と思う。

朝倉 ポケモンのマサラタウンみたいな(笑)。

大泉 そうそう(笑)。「なんもないけど、これがいいんだよね!」っていう。なんもないと言いつついい店が多いから、発掘しがいがあるんですよ。

朝倉 居酒屋とか全部行き尽くしたと思いつつ、まだ行けてないお店もありますからね。内側に入っていけば入っていくほど魅力がわかる街だと思います。


THE SNEEZE 空前絶後ターニングポイント 葛飾大音楽祭’14

――「葛飾大音楽祭」は2016年のTHE SNEEZEの解散を機に、2013年からの計3回で開催が終了。そして2017年に朝倉さんが中心となりkiseki主催イヴェント「葛飾スクランブル」が立ち上がったわけですね。

朝倉 THE SNEEZEが解散してもそれまで積み重ねてきたバンドマンとしての精神やマインド的なものは変わらないし、葛飾区を音楽で盛り上げたいという気持ちがあったので、そこから「新しくイヴェントを立ち上げて継続していきたい」という気持ちが湧いてきて。……葛飾区はジャズバーやコンサートホールはあるんですけど、ライヴハウスが1件もないんです。亀有周辺には一般的な音楽スタジオも楽器屋もないから、バンドが音を出せる場所がない。

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「葛飾スクランブル」ロゴ(Designed by たっくんコドナの落書き)

――音楽が育つ場所がない、と。

大泉 だからTHE SNEEZEも高校時代は本八幡のTHE 3rd STAGE というライヴハウスで活動していたんですよ。

朝倉 人情の街ではあるんですけど、「え、バンド……?」と思われることも少なくなくて。だから行政を巻き込んで音楽イヴェントをやりたいなと思ったんですよね。

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THE SNEEZE解散から1年強。朝倉と大泉はどのように過ごし、アイドルシーンで活動していた大泉はなぜアーティスト活動へと戻ってきたのか?

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