the sea falls asleep 【Minor Climax】
Minor Climax – the sea falls asleep
Any時代にワンタンマガジンでもインタヴューを掲載したthe sea falls asleepが1stフルアルバム『THE PORTRAIT』をダウンロード／ストリーミングリリースします。Any時代のミニアルバム『視線』を手掛けたHICKSVILLEの木暮晋也さんを再びプロデューサーに招き、エンジニアにはnever young beachなどを手がける池田 洋さんや、曽我部恵一さんなどを手がける池内 亮を迎えて制作されています。リードトラック【Minor Climax】のレコーディング参加メンバーはDr.Uさん、Key.清野雄翔さん、Gt.木暮晋也さん、Sax.加藤雄一郎さんという錚々たるメンバー。ドラマー脱退を経てギターヴォーカルとベーシストのデュオ体制になったことで、より自由に様々なミュージシャンとのコラボレーションが実現したと言ってもいいでしょう。
【Minor Climax】のMVは、the sea falls asleepのメンバーと、女優の柳 英里紗さん、ダンサーの吉野菜々子さんが出演しています。監督の早川大介さんとメンバーさんの打ち合わせで、【Minor Climax】の世界観とウォン・カーウァイ監督の『恋する惑星』の世界観がマッチするのではないかと話がまとまり、ウォン・カーウァイやクリストファー・ドイルの世界観（※手持ちのズームカメラ撮影など）にインスパイアされた映像になったそうです。
the sea falls asleepの音楽はポップだけど仄暗さがあるなと思うのですが、MV内で柳 英里紗さんが疾走する中華街も日本と中国の世界が融合していたり、柳さんの衣装も現代感とレトロ感がミックスされていたりと、そのあやふやさを表現しているなと思います。雑居ビル（？）の闇と光のなかで真っ赤なワンピースを着て踊る吉野さんのシーンも柳さんのシーンと対極的だし、動く女性ふたりと対照的にthe sea falls asleepのメンバーは動かずにカメラをじっと見つめるのみなところもコントラストになっている。コントラストと言いつつも、どれも舞台は夜だったり、柳さんも吉野さんも種類は違えども赤いワンピースというさりげないリンク感もポイントです。
アルバムタイトルに用いられている“PORTRAIT”は肖像、生き写し、といった意味を持つ言葉。「誰もが日々思い悩むこともあれば喜びを抱いている。人の顔はそれまでの人生や未来への意志を感じ取ることができる一つの指標のような気がしている。『THE PORTRAIT』に収められた10曲は今を生きる人々の肖像だ（※紙資料より引用）」。短い言葉でさらりと生々しい感情表現をする工藤さんの歌詞や、それを引き立てるサウンドメイクやアンサンブルは、日常のふとした一瞬を切り取っているようです。感情がふっと揺れた瞬間の心象風景を、細やかに封じ込めているような作品。でもその一方、感情の昂りを俯瞰的に見て綴ったような冷静さも感じます。そのさりげない作風は、ダウンロード／ストリーミングリリースという形態とも相性がいいのではないでしょうか。シーフォルの音楽とあなたの生活が交わったときどんな反応が起こるのか、ぜひ体感してみてください。（沖 さやこ）
◆Release Information
the sea falls asleep
『THE PORTRAIT』
SFA RECORDS
2,000 yen（tax in）
2018/6/15（金）0:00～ ダウンロード、ストリーミングリリース
iTunes Store、Apple Music、Spotify、OTOTOY、amazon music、LINE Musicなど
[Track List]
1. 格好の餌食
2. Minor Climax
3. センチメンタル
4. Walkin’ In The Rain
5. 幽霊の仕業
6. 冷たい
7. Switch
8. サイダー
9. 切り裂かれた
10. Film
◆Live Information
the sea falls asleep presnts.「THE PORTRAIT」
7/16（月祝）三軒茶屋GRAPEFRUIT MOON
OPEN 18:30 START 19:00
ADV ¥2,500 /DOOR ¥3,000+1DRINK
出演 : the sea falls asleep / MINAKEKKE / FENNEC FENNEC
◆More Information
the sea falls asleep official site
the sea falls asleep official Twitter
