miida 沙田瑞紀の「呪縛とさようなら」#1~プリンがいまだに怖いんだ

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jubasayo_column呪縛とさようなら #1
プリンがいまだに怖いんだ

 

ハローみなさん
初めまして、miida 沙田瑞紀です。

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photo by 井上ユリ

連載第一回目が始まりました。改めて自己紹介させてください。私は現在28歳のミュージシャン、miidaという音楽プロジェクトをやっています。その前はねごとというバンドで長らくギターを弾いておりました。名前は沙田瑞紀です。苗字は“マスダ”と読みます。読みづらいのは100も承知なので、“さたさん”と呼ばれても振り向くくらいにはなれてますので、間違えても気にしないでくださいね。“マスダミズキ”とフルネームで覚えちゃうといいらしい。(“星野源”てきな…前にツイッターでそんなアドバイスをいただきました。)

ねごとは10年ちょいの活動を経て昨年7月20日のラストライブを持って解散。昨年10月より新たにmiidaの活動をスタートさせ、歌を歌い始めました。自分が歌う想定で一度も生きてこなかったので、ちょっぴり戸惑いもありつつ、昨年はライブを6本くらいやりました。いまだにみんなからインストバンド始めたのかと思われてるようで、それはそれで嬉しい。?

2020年の抱負は、miidaとしていいアルバムを作ること、この一年の活動を通してインストバンドじゃないんだよ、歌付きだよ、ということを周知してもらうことです。ゆっくりいこうと思う…。

 

今回連載を始めるにあたって、ワンタンマガジンおよび編集長の沖さやこさん、素敵な機会をいただきありがとうございます。彼女(沖さん)と出会ってからもう5年くらいになりますかね。ねごと時代にインタビュアーとして幾度となく私の前に現れ、その度色濃く印象を残していきました。ちょっとしたひとこと、持っているもの、しぐさなどなど。優しく柔軟でチャーミングなお人柄ながら”ごんぶと”の芯が体に一本通っているのが可視化できる(できません)タフネスさを纏う素敵な方です。そのへんは彼女の書く文章からわかるでしょう。今後、さやこさんにはこの連載に登場していただこうと思ってますのでお楽しみに。

さやこさんによるmiida最新インタビューはこちら
miida_intv_1(Photo by 井上ユリ)
interview : 1曲1曲大切に届けたい ――miidaが作るライフワークとしての音楽

 

さてようやく連載についてお話しします。私およびみなさんにもあると思いますが、”昨日のことのように思い出せる忘れられない出来事”が日々たくさんありますよね。大抵ふとしたきっかけでそれらを思い出すのですが、私には、意図的とも言えるほど高頻度で思い出してしまう上位のエピソードがあります。なぜこの記憶を定期的に取り出しては温め直す行為を繰り返しているのか。いわば呪縛と化しているそれらを自分でもまだ解明できないでいます。そんなに大それたエピソードでも無いのですが。。

察しのいい人はもうわかったと思いますが、今回の連載では、そんな呪縛を丁寧に吐露することで浄化していく、タイトルの通り「呪縛とさようなら」をテーマにしていこうと思っています。その瞬間を一緒に想像してもらい、ダウナーになったり、ドキドキしたりしていただけたら嬉しいです。ただ、毎回しょうもないエピソードが続いちゃうのは悪いので、呪縛と呼べるほど愛おしく夢中になっているものやこと、作品なんかも紹介できればと考えています。「呪縛とさようなら」をどうぞよろしくお願いします。略して「じゅばさよ」かな。

 

第一回目は「プリンがいまだに怖いんだ」。

 

私が小学1年生のころの話。入学して初めて隣の席になった男の子「ましこくん(仮)」(あいうえお順だった)は、クラスの誰よりもファットボーイで、それでいていつも鼻を垂らしていました。ずるずる、ずるずる。その鼻水は、お洋服はもちろん、教科書やノート、ペンにもくっついていた。間近でそれを見て、なんとも言えない気持ちを覚えましたが、自分だって鼻を垂らすし、彼自身に問題があるわけではなくひとそれぞれ抱える何かであり、仕方のないことだという認識を持って生活をしておりました。

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photo by 井上ユリ

そんなある日。給食のデザートで「プッチンプリン」が出たんです。給食時は机をずらし隣の席の人と向かい合って食べるため、ましこくんの食事の一部始終を目撃することができる状態でした。彼はいつもどおりガツガツとご飯を食べ進め、誰よりも早くプッチンプリンにたどり着いた賢者でありました。早いなあ、と感心したのも束の間、ましこくんはなんとプッチンプリンに鼻水を意図的に入れ込む、創作デザートを編み出し始めたのです。

指を使って器用に鼻水を取り出し、プリンに混ぜ込む。そして美味しそうに口に駆け込み、満足そうな顔でフィニッシュ。衝撃的でした。先ほど言った通り、鼻が垂れちゃうのは仕方のないことですが、鼻水を積極的に体内に取り入れようとする姿を見た私、泡を吹くほどにびっくりし気絶(大げさですが)。それ以降プリン恐怖症になってしまいました。悪意のない彼の顔を見れば見るほど、”彼は悪くない、びっくりしてしまった自分が悪いんだ”と感じ、その代償としてプリンが食べられなくなりました。プリンに罪は一つもありません。ましこくんは、きっと立派な大人になっているだろう。

この呪縛とさよならしたくて何度プリンと対峙したかわかりません。時には「プリンめっちゃすき~」と言ってみたり。プリンを作ってみたり。策を講じましたが、それを上回る体験はありませんでした。大丈夫かな、と思った次のタイミングではもうだめになってる。それの繰り返し。正直言って浄化する方法が見つけられません。呪縛ってかっこよく言ってますけど、普通にトラウマ。

 

求む。この呪縛を乗り越えられるほどのうまい「プリン」の情報を。

求む。この呪縛を解く方法を。

求む。あなたの呪縛エピソードを。

 

第一回目から呪縛とさようならできずすみませんでした。え、沖さん、こんなんで大丈夫ですかね…?今回文章に残すことによって、少なくとも”もやっとしていた気持ち”は晴れたような。実際に食べれるようになったかはわかりません。トライする日は近い。とはいえ差し入れはしないでください。新手のいじめかなと思う。笑

今後の方針としては、私のこのような呪縛を吐露しつつもみなさんの呪縛にも対峙できればと思っています。下記のフォームより投稿できるので、気軽にメッセージください。ともに悩み、成長できたら嬉しいです。

それえはこのへんでお暇とします。冬の寒さも一段と深まり、険しい日々が続きますが。手洗いうがいR-1で健やかに過ごしましょうね。

 

◆あなたの「呪縛」大募集!
消したいのに消せない過去の出来事、離れがたい大切なものetc……。miida・沙田瑞紀氏があなたの呪縛と対峙し、解決策や自身のエピソードを綴るなど、連載内でお返事します。

===応募方法===
メールフォームから送信。こちらのリンク先から必要事項をご入力ください。
Twitterにて「#呪縛とさようなら」or「#じゅばさよ」でツイート

※メールフォームやツイートには連載内で使用されてOKの情報をお書きください
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例1:バンドTシャツ集めが好きすぎて金欠です。辞めたいけど辞めたくないし、辞められません。でも部屋がもので溢れてもいるし……。どうするのが得策でしょう?
例2:人見知りが治りません。
例3:高校時代の先生から言われた言葉が呪いのようになっていて苦しいです。

などなど、キャッチーなものからお悩みまで、あなたの抱える「呪縛」をお送りください。

◆Live Information
武蔵野音楽祭 蓮の音ツアー2020
1月18日(土)吉祥寺SHUFFLE
OPEN 18:30 START 19:00
adv.¥3,000 door¥3,500(1D別)
act : miida/ラブリーサマーちゃん/【OG】初恋モーテル/DJ がっち
チケット : e+(https://eplus.jp/sf/detail/3160030001

◆Release Information

miida_gfm_jk『grapefruit moon』
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miida_blue_jk『Blue』
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◆Spotify

Spotify – miida

◆miida information
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