The SALOVERS 【Disaster of Youth】

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The SALOVERS – Disaster of Youth

年明けに無期限活動休止を発表したThe SALOVERS。3月16日にリリースする2ndアルバム『青春の象徴 恋のすべて』に収録される【Disaster of Youth】のMVが、バレンタインデーに公開されました。

無期限活動休止にあたり、ギターヴォーカルの古舘佑太郎さんは公式サイトでこうコメントしています。

4歳の頃にゆうたと出会い、6歳で清也と出会い、11歳でケバと出会ってから、僕らはずっとただの幼馴染です。
サラバーズは、僕にとって自分の部屋そのものでした。
でも、その青春のひと時もそろそろ終わりが来たようです。
この大切な思い出は僕らだけのものじゃない、サラバーズを愛してくれた皆のものでもあります。
素直に伝えられないのが悔しいほど、今までいつもそう感じながらバンドをやって来ました。
最後までわがままな僕は、自分たちの夢を叶えることよりも、彼らとこれからもずっと“ただの”幼馴染でいたいんです。

サラバーズが永遠にこの4人でい続ける為に、アルバム「青春の象徴 恋のすべて」と、ワンマンライブを以って、栞を挟み、この本を閉じようと思います。

もう僕の部屋ではサリンジャーが語りかけてくることはないのです。

【Disaster of Youth】は、この彼の言葉がそのまま音楽というアートになった楽曲です。メンバー同士が同じカットに映ることがないMV。4人を示唆するのは、冒頭の燃え尽きる寸前の4本の煙草だけ。一言一言が胸をぐさぐさ刺してくるし、わたしも最初聴いたときはとにかく悲しくて切なくて涙がぼろぼろ零れてきたのですが、何度も聴いていくうちに、感傷的であると同時にとても力強い曲だと実感しています。

The SALOVERSは、もやもやした場所から逃げ出したくて、目の前に立ちはだかるいろんなものや焦燥や苛立ちをぶっ壊したくて――そういうものを全部音楽にしてしまう。だからものすごく青くて青くて純粋で、不器用で美しくて刹那的です。試行錯誤していた時期もあると思うのですが、去年【喉が嗄れるまで】を聴いたとき、原点回帰……ではないけれど、その潔く瑞々しいピュアネスそのものの音に、The SALOVERSは自分たちの大切な何かを掴むことができたんだなと思い、心から高揚しました。だから本音を言えば、こんなにいいバンドが活動休止なんて寂しすぎるし、【喉が嗄れるまで】を聴いてThe SALOVERSのこの先がとてもとても楽しみになったから、残念で残念で仕方がない。でも、無期限活動休止という決断が、The SALOVERSが青春を貫き通すということなのかもしれない……と思います。【Disaster of Youth】が悲しいのにこれだけ力強い楽曲になったのも、それが理由なのかもしれない。

この1曲だけでこれだけ心がぐちゃぐちゃにされるんだから、アルバムを聴いたらどうなるんだろうか。平常心を保てる自信がありません。でもいまの時代、それだけ心をぐちゃぐちゃにしてくれるバンドに出会えたことが、幸せなことだと思います。(沖 さやこ)

▲Disc Information▲

青春の象徴 恋のすべて

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