就職希望者に捧ぐ! ライター&編集者の山あり谷ありなリアル ~ONE TONGUE SUMMIT #5

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◆ライター、編集は華やか or 地味?

ふく この仕事していてつらいのは僕は時間とお金なんですけど、編集とまったく関係のない仕事をしていた経験も踏まえて、やっぱり編集が好きです。「それでもやっぱりあの人が好きなの……」なDV被害者状態です。「編集とかの業界って華やかに見えるけど、実際は地味な仕事ばかりだよ」みたいな意見をよく本で読んだり、話している人を見たりしますけど、半分真実で半分は詭弁じゃないですかね。

 お~、そうですか? 現場仕事が多いと派手な感じしますけど、わたしは地味だなーと思います。

otmg5_7ふく たしかに地味な作業もたっぷりありますし、飯もろくに食えずに原稿書いたり、睡眠不足で取材に行って無理やり笑顔……みたいなこともありますけど、新しい飲食店ができればレセプションパーティに呼ばれてタダ飯食べたり、発売前の音源をいち早く聴いたり、公開前の映画を観たり、有名人に会えたり、ライヴに招待してもらえたり、入手困難なチケットも優先的に取ってもらえたり、仕事とはいえ華やかな役得も結構あるんですよ。ぶっちゃけ。

 それはふくさんがちゃんとした商業誌の編集部に勤めてるからじゃないかな? わたしはフリーランスだし売れっ子じゃないので、出張経験も2回しかないですし、そのうち1回は交通費と宿泊費は自腹だったので赤字でした(笑)。会社だったらいろんな人が訪ねてきたりするんでしょうけど、わたしは東京に行かない限りほんとに隠居生活です。でも、アーティストの大切な1時間を頂いて面と向かって話すとき、ライヴでめっちゃいい席をもらうときは、自分は音楽業界にいるんだなと客観的に感じる瞬間ですね。なにより記事になって世の中に放たれていくときは、代え難い喜びがあります。アーティストさんや読者さんから記事の感想を頂いたり、読者さんがライヴ会場とかで話しかけてくれることもあるので……あ、やっぱりそんなに地味じゃないかもしれない(笑)。

otmg5_8ふく 朝、通勤のバスに乗った時に、「この中の人のいったいどれだけが自分のやりたい仕事をやっているんだろう」とか思ったりするんですが、自分はスーパーラッキーだと思っているので、編集者を辞めたいと思うことはそうないですね。ただ僕が「歯がゆいなぁ」と痛感するのは、たとえば音楽取材をしたときに、「今度はウチの新人の○○を取材してください」みたいな話になって、「したいですよ! 今人気出てきてるじゃないですか!」みたいな返事するんですけど、なにぶんタウン誌なもので、貢献できることや誌面スペースが限られていることですね。「メンバー全員稼働で掲載枠は1/3Pか」と、勝手にしょんぼりしちゃうこともあります。それこそエンタメのメディアとか持ってたら「自分が良いと思う人たちはなるべくたくさん取材しちゃる!」と思うんですが、雑誌のカラーと自分のカラーの違いに苦しむことはあります。

 もしよければワンタンマガジンで是非!(笑) 福岡にはエンタメ系のメディアがあまりないんですよね。名古屋はそういうものがウェブもフリーペーパーも発達していて、東京ではライヴハウスがフリーペーパーを作っているパターンも多いです。TENJIN ONTAQみたいなイベントがメディアを作ったら面白いんじゃないかなあ。

>> 大切なのはコミュ力と質の高い○○

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