長く音楽を続けたい――歩みを止めず進み続けたBrian the Sunの10年(前編)
◆バンドは楽しかった、でも食える兆しはほとんどなかった
――準グランプリを獲得したあとのバンドは?
白山 受験勉強のテンションだったので活動休止というかたちを取っていたんですけど……。
森 治輝が毎回余裕で合格ランクA判定取れる大学をすべってもうて……(笑)。「白山くん落ちたらしいで」てみんなざわついてたわ。
白山 ほんまは行きたい大学があったんですけど一人暮らしする余裕がなかったので、家から通えるところを選んだんですけど……(※そういう結果になってしまったと渋い表情を浮かべる)。その大学が英語だけで受験できる大学やったから英語しか勉強してなくて(笑)。それから小論文で入れる大学を見つけて、そこに入りました。良太も大学には行くつもりやったんですけど。
森 行きたい大学があったんですけどそこがセンター入試で、その案内の紙を先生から受け取ったあとすぐ捨てて。「あんたどうすんの? 人生棒に振るつもり?」「うっさいなあ、学費とか考えたらここ無理やんけ」みたいなケンカを家の人としましたねえ。そのあとにその大学をAO入試で受けるんですけど、学校行かずにライヴしてたりしたから内申点が足りてるわけもなく、ストーン!と落ちました。
白山 ほんまね、高3になってすぐの俺らの真剣な受験勉強に関する話し合いはなんやったんやろな(笑)。
――(笑)。バンドをやれというお達しですね。
白山 いまはそう思ってます(笑)。それで2009年、俺は大学生で良太は19歳を迎えるというタイミングでBrian the Sunが活動再開をして。初めて「ちゃんとCDを作ろう」という話になって、2009年7月に1stシングル『Canary』をリリースするんですよね。この年に免許を取ったので、初めて東京にライヴをしに行きました。
森 スズキのワゴンRな(笑)。体育座りで東京まで行ったわ。
白山 そうそう。4人ぎっつぎつなってな。
――ではもうバンド活動は本格化?
白山 んー、僕はまだでしたね。惰性でした(笑)。
森 そう? (白山が)惰性でやってると感じたことはなかったけど。
白山 もちろんバンドは楽しかったんですよ。でも食える兆しはほとんどないから。
森 そっかあ。そんときから俺は(バンドで食っていくなど)あんまなんも考えてないっすね。曲書こ~くらいで。
――2009年はMINAMI WHEELに初出演した年でもありますが。
白山 あとのふたりのメンバーがエリート大学に通っていて、ドラムがミナホの日にレンガを作る必修科目があってどうしてもMINAMI WHEELに出られへんと(笑)。「MINAMI WHEELやで!?」て言うても「レンガ作らなあかんから絶対無理」と言われ、Brian the Sun初のMINAMI WHEELはサポートメンバーを招いての編成でした。
森 軽音のめちゃくちゃメタラーな先輩に叩いてもらいました(笑)。
白山 そのふたりがそのあとに「大学の勉強に集中するわ」言うてバンドを抜けちゃって、メンバーが僕と良太のふたりになるんです。そのときに1回「解散しよう」という話になるんですよね。僕も音楽を本格的にやっていく気はまだちゃんと持ててなかったし、森 良太というシンガーソングライターのサポートミュージシャンとしてベースを弾くのは嫌やなと思って。……本当は一緒にやりたいのに、変なプライドがあったからこう言ってるだけなんです(笑)。良太も良太で「ほんならひとりでやっていくわ」と言うので、「じゃあ解散や」と。でもそのときに先輩のミュージシャンが「ふたりで本音で話し合え」と言ってくれて、天王寺のびっくりドンキーに(自分と森を)呼んでもらって。それでお互いが話して、先輩が「ふたりとも同じこと思ってるやん(笑)。バンド続けろや」て言うてくれて(笑)。ふたりとも言いたいことは同じやねんけど、言い方が違うから伝わってなかったんですよね。それに気付いたんです。
小川 大きな一歩やな(笑)。
白山 それで「じゃあメンバー探そう」という話になるんですよね。
インタヴュー後編:
長く音楽を続けたい――歩みを止めず進み続けたBrian the Sunの10年(後編)
小川真司と田中駿汰の加入後の話、そしてBrian the Sunが足を止めず一歩一歩進み続けてこれた理由、そして現在の心境を探る。
◆Release Information
Brian the Sun『パトスとエートス』
2017.1.11 on sale
・初回生産限定盤(CD+DVD) ESCL-4682~3 ¥3,333 (without tax)
DVD内容
『Brian the Sun TOUR 2016 “HEROES”』ツアードキュメント
『Brian the Sun TOUR 2016 “HEROES”』2016.6.18 渋谷クラブクアトロ ライブ映像
「しゅがーでいず」ミュージックビデオ
・通常盤(CD) ESCL-4784 ¥2,700 (without tax)
Amazon:パトスとエートス(初回生産限定盤)(DVD付)
Amazon:パトスとエートス(通常盤)
◆Live Information
メジャー1stアルバム「パトスとエートス」リリース記念スペシャルLIVE
・2017年2月11日(土・祝)Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASURE
開場 17:30 / 開演18:00
・2017年2月17日(金)Music Club JANUS
開場 18:30 / 開演19:00
各公演¥2,000(税込)整理番号付
※ドリンク代 別途必要(東京公演¥500 大阪公演¥600)
※席種:全自由
◆More information
Brian the Sun official website